CSH:Creating Shared Health(共に健康を創造する)

現代に増え続ける生活習慣病は、幸せでゴキゲンな人生にも大きな影を落とすだけでなく、医療費や社会的な不利益となるなど社会全体の課題です。

生活習慣病はその名の通り、個人の生活習慣によって起こる病気ですが、同時に人が生活する場である地域・社会、時代の文化としてのライフスタイルにも原因がある社会的な病気であると言えます。

私たちチーム・ミライズは「生活習慣病の無い社会を共にデザインする」をコンセプトに、100日間でチーム全員が共に健康になるプロジェクトを実施しています。個人で行うのではなく、6人チーム制で互いの成果を歓び合いながら、医学的知識を持った医師と生活者が「共に」健康をシェアし、育むというサステイナブルなシステムを導入し、目覚ましい成果を得ています。この仕組みは、グラミン銀行のマイクロクレジットにおける連帯責任制のモデルを参考にしたものです。健康を一人の健康として捉えるのではなく、誰かを健康にすることで自らも健康になるという「良心の呼応」こそが、サステイナブルに共に健康を育み合うモデルになります。Be Healthy(健康である)から、Creating Shared Health(共に健康を創造する)へと捉え方を変えることで、健やかな未来を共に育むという仕組みが可能であると、私たちチーム・ミライズは考えています。

高齢化が急速に進む日本では医療費の高騰をいかに抑えるかが喫緊の課題であり、数々の合併症を引き起こす生活習慣病予防がその課題解決の鍵となります。生活習慣病が重症化すると、寝たきりなどADLの低下を招き、本人だけでなく家族の人生にも影響します。

しかし、医療保険制度で診断がつくレベルになると合併症のコントロールが主な治療となり、治癒することは困難なのが現状です。一方で、健康診断などで指摘されても知識が無いために放置することが多い上、重篤な疾患を発症するまで生活者は気付くことができないという矛盾に陥り、生活者にも国家経済にも大変な不利益となります。

今、医師にも社会保険制度にも更なる負担をかけずにこの問題を解決する方法が求められています。この問題を解決するために、私たちはチーム・ミライズCSHプロジェクトを始動しました。

対象:永伸商事株式会社 19名 20代~60代・男性
期間:2月12日~5月22日 100日間
方法:事前に行った血液検査データ、日々の食生活・運動習慣などを記載したレコーディングデータを元に医師が企業を直接訪問し問診を行い、個々人の行動目標などを共に設定。対話により得た意識変容を行動変容に導くために6人のチーム制にし、お互いが楽しく励まし合いながら共に健康を分かち合う仕組みとした。

①19名全員の平均値としてHbA1c値、LDLコレステロール、中性脂肪の低下、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の増加。LDL/HDL=L/H比の低下。

②HbA1c(糖尿病)が境界域であった 6 名を含め 19 名全員の糖代謝の数値の低下。

結果

③LDLコレステロールが高かった5名中4名が改善。

④中性脂肪が高かった7名中6名が改善。

考察

プロジェクト開始前は、食や健康に対する意識に乏しく、昼食には「がっつり」系やファストフード、インスタント食品などを食べ、夜は遅くまで飲酒する社員も多く見られた。
放置するといずれも生活習慣病の発症や増悪、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な疾患に至る可能性が高いと考えられた。
個別の面談をした上で、個々人の課題を抽出し、その上でチームとなり互いに励まし合い、学んだことを教え合いなどしながら100日間取り組んだ。
企業として仲間と一緒に取り組んだことにより、モチベーションが継続し、目覚ましい結果を得た。
LDL,中性脂肪が増加した2名については、生活習慣改善に取り組んでいたが、家族性の遺伝的な脂質代謝異常が疑われ、生活習慣の改善のみでは治療が難しい症例であったと考えられる。
今回の取り組みにより、企業内だけでなく多くの社員の家族が協力的となり、家庭でも健康についての意識が高まっただけでなく、地元商店街の飲食店にも健康メニューの導入など、地域にも拡大している。
一般的に、個人の取り組みだけでは実践も継続も難しいが、仲間や家族、企業全体、地域全体で取り組むことにより、今後も健康への取り組みが継続し発展していくと考えられる。